とらやぎです。お金の本、3冊目。(窓全開で読書中)
著者:ジョージ・S・クレイソン(翻訳:大島 豊)
タイトル:バビロンの大富豪
概要
数千年前に栄えていた古代都市「バビロン」は、市民がお金の扱い方を正しく理解しており、その結果、世界で最も裕福だったそうです。この本は、そんな彼らのお金にまつわるエピソードを読みながら、財産の築き方を学んでいくという内容でした。
数千年前の人から学ぶってすごいですよね。超絶貧乏な主人公が少しずつ裕福になっていく物語になっていて、楽しみながら読ませて頂きました。
学んだこと
この本は古代都市が舞台なので、小難しい話は出てこなかったです。「給料にもらえる10枚のコインのうち、2枚は手元に残すようにして生活する」など、裕福になるための考え方を単純なかたちで学べました。
「こうすれば稼げる!」のようなテクニックの話ではなく、「こう考えれば財産を築くことができるよ」という基本の心構えが多いです。
財産を築くための不滅の原則
「お金の稼ぎ方」「稼いだ金の守り方」「稼いだ金の使い方」の基本。
- 富を求める
- 富を増やす法則を学ぶ
- 稼いだものは、すべてその一部を自分のものとしてとっておく
- 貯めた金は自分の奴隷となり働いてくれる
- とにかくまず自分自身に払う
- 十分の一を先にとっておいても意外と生活には困らない
- 教えを乞うなら専門家へ
- とっておいたお金は放置せず、専門家へ預けて利息をもらう
- 利息も専門家に預ける。まずは金の奴隷達の大群をつくる
富をもたらす黄金の「七つの知恵」
- 財布を太らせることから始める→財布に十枚のコインを入れたら九枚しか使わない
- 自分の欲求と必要経費を混同しない→気をつけないと収入に合わせて必要経費が大きくなる
- 貯めた資金は寝かさずに増やす→「金の流れ」=財産。最後の一銭まで働かせる
- 損失から貴重な財産を死守する→元本を確保。専門家に相談し投資対象を絞る
- 自分の住まいは有益な投資→古代時代特有。満足に雨風を防げる環境は有益
- 将来に備えて所得を用意しておく→自分が死んでも家族が生きていけるように
- 明確な目標に向かって能力を高め、よく学び、自尊心を持って行動する
自尊心のある人間が守るべきこと
- 借金は全力で早く返す
- 支払い能力を超える買い物はしない
- 家族の面倒を見て、慕われ、尊敬されるように努力する
- 遺言書を作る。遺産配分は、みんなの名誉を重んじる形にする
- 親しい人には思いやりを忘れずに。困っている人には無理のない範囲で援助する
「お金の流れ」が大切。周りも含めて豊かになるように努めること。
幸運の女神が微笑む人間とは
- チャンスを拒まない人間には、いつでもチャンスがくる
- チャンスを前にしてできない言い訳する優柔不断な人を、女神は待ってくれない
- 断固たる決意で迅速に行動すること
- 幸運を呼び込むには、チャンスを活かすこと
五つの黄金法則とは
この五つを肝に銘じていれば、富の分け前に預かれるだろう
- 収入の十分の一を貯める
- 貯めたお金を働かせる
- お金の扱いに長けた専門家忠告を聞く
- 自分の知らない、あるいは専門家が認めない商売への投資は上手くいかない
- 膨大な利益や詐欺師の誘い、未熟な欲望に頼る人間からはお金は逃げていく
資金の運用はこうして決める
- 金貸しに意見を求める
- 金を預ける時は、貸した金を上手く増やして返してくれる人を慎重に選ぶ
- 借りたい額よりも価値の多い財産を持つ人に貸す
- 担保として預かるのも良い
- 財産も稼ぐ能力も無い人には貸さない
- 大きな感情の発作にさらされる人は、貸す相手として安全とはいえない
- 優れた商人、誠実ゆえに信頼できる商人に貸す
- 分別のある金の借り方なら、成功のためにどんどん借りた方が良い
- 人を助けたい、援助したいと思うあまり慎重さを欠くと、痛い目にあう
- 確実な返済の保証がない限り、金を貸すべきではない
「強固な城壁」は人々を恐怖や不安から守ってくれる
バビロンは、周囲を強固な城壁で守っており、人々は安心して暮らしている。
安心なくして我々は生きられない。
「保険」や「貯蓄」、「信頼できる投資」なども”強固な城壁”となり、安心を与えてくれるものである
バビロンの知恵は現代にも通用するか
1934年にバビロンの遺跡から発掘された5枚の粘土板には、一人の男の借金返済記録と、同時に財布を太らせる方法を教えてくれていた
現代に通用するかというと・・・そのままは無理でも考え方は大いに通用する気がします
粘土板にかかれていた多重借金返済の方法
これを続けていれば、借金は返済できて、さらに財産も残る
- すべての負債をリストにする
- それを持って回り、金を借りているすべての人々に見せる
- 収入の20%を返済用として、これを割合に沿った形で分配することで、返済期間がいつまでかかるかを説明し、納得してもらう
- 実際には収入の10%は貯蓄し、残りの70%で生活を送る